1情報メディアの特性
そもそも情報とは何なのだろうか。また,情報を伝えるメディアにはどのような種類があるのだろうか。
1情報の特性
情報とは,世の中の出来事や知識を伝えるための「知らせ」のことで,適切な判断をするためなどに役立つものである。情報は,受け手にとって意味や価値を持ち,何らかの影響を与える。
例えば,毎日の気温や湿度などのデータを記録しただけでは単なる数値の並びにすぎない。これをある基準で分類したり,並べ替えたり,集計したりすると,利用者にとって意味があるものになる。これが「情報」である。
情報と「もの」は違う。ものには形があるが,情報にはない。ものは新しい所有者に伝わると元の所有者の手元に残らないが,情報は複製されて伝わるので,新しい所有者も元の所有者も情報を持つことになる。また,情報は簡単に複製することができて,短い時間で広い範囲に容易に伝わるという特徴もある。
図1情報が与える影響


図2データと情報の違い

図3情報の代表的な特性




2メディアの特性
メディアとは,情報を伝達する仲介役となるものである。メディアという言葉は,いくつかの意味で使われる。例えば,表現メディア,伝達メディア,記録メディアがある。情報技術の進展に伴って,メディアも進化し,新しいメディアも次々と生まれている。
表1メディアの例

やってみよう!1
表現メディアの文字・音声・画像・動画は,それぞれどのような情報を伝達するのに向いているのだろうか。伝わる情報のメリットとデメリットを考えてみよう。
社会とのかかわりメディアリテラシー
広告などには,受け手が誤解しやすいような,誇張された情報の表現がたびたび存在する。全ての情報は意図を持って構成されている。そのため,メディアを介して得られた情報を的確に読み解き,利用する力である,メディアリテラシーを身につける必要がある。

豆知識1データの完全消去
SDカードなど,小型で大容量のデータを記録できるメディアは便利だが,記録したデータを完全に消去することは難しいため,廃棄する前には注意が必要である。